【古代と科学技術の】オカルトの聖地:茨城県【ワンダーランド】
なんだか、数年まえから茨城県がオカルトの聖地なんて呼ばれてるようで、正直まったく知らなかったのですが、ネットで検索してみると確かに色々出てきます。
ごく一部でなのかもしれないのですが、なかなか良い感じの盛り上がりを見せているように思います。
茨城県といえば「各都道府県魅力度ランキング」最下位で有名ですが、それに反してオカルトのこの盛り上がり・・・・
地元の人からしたら、「こんなことで盛り上がっても・・」といわれそうですが、申し訳ございません、オカルト好きとしてはこんな魅力的な土地、無視できません。
個人的には「各都道府県魅力度ランキング」最下位と言うことと、そこへ「オカルトの聖地」としての盛り上がりが合間見えることで、この先ほかにはない特別な魅力が生まれてくる予感がします。
さて、そんな茨城県ですが、何で「オカルトの聖地」なんてことになっているのかと言うと、オカルト的な要素をふくむエピソード・場所・伝説が確かに多いんです。
まずその1つとして、妖怪の伝承が結構多い。もちろん岩手県の遠野ほどではないのですが、ダイダラボッチやきつねの嫁入りなど、なかなかその類の伝承が多いんです。
特に有名なのが、河童の伝承ですね。悪さをする河童を捕まえて松の木に縛り付けた「牛久沼の河童」(茨城県牛久市)。殿様にいたずらをし腕を切り落とされた「手接神社の河童伝説」(茨城県小美玉市)など地元で語られているようです。牛久沼にはその河童のための石碑が、手接神社にいたっては、祠を建て、霊を祀ってあるそうです。
日本ではポピュラーな妖怪、河童 写真:牛久沼(茨城公式観光サイト・観光いばらきより)
筑波山をはじめとする山岳信仰の影響もあり、天狗の話なんかもります。
天狗に出くわした話から、天狗に相撲の極意を伝授してもらったなんて面白い話もあります。
古来より茨城の山々では修験道の修行が盛んだったので、このような天狗や山の神に関する話が多いのは当然でしょう。
上の図は茨城のものではなく、京都鞍馬山の天狗と牛若丸
山岳信仰に関して忘れてはいけないのが日立市にある御岩山です。県内屈指の霊山で、古事記・日本書紀に並ぶ最古の文献、常陸国風土記にも御岩山の記述があり、古代の祭祀遺跡などが発掘さていて、江戸時代この地を収めていた徳川御三家の水戸藩ゆかりの祈願所とされる、御岩神社があります。
さて、この御岩神社、あるエピソードをきっかけに日本屈指のパワースポットとして名をはせます。
かつて、アポロ14号の宇宙飛行士エドガー・ミッチェル氏が宇宙から地球を眺めたときに、1か所ものすごく光って見える場所があり 、その緯度・経度を計測してみたら、この御岩神社のある場所だったというんです。
後年、エドガーさんが来日し、その時の宮司さんにそのことを話したといわれています。
また、1998年にスペースシャトル・ディスカバリー号に搭乗した宇宙飛行士の向井千秋さんも
「日本に光の柱が立っていて、その場所を調べてみたら日立の山の中だった」と言っていたという噂があります。
なんともすごい話です。
それから、宇宙といえば、江戸時代のUFO遭遇事件を題材としたといわれるあの有名な虚舟事件も茨城県発祥です。
虚舟事件とは現在の茨城県神栖市波崎舎利浜に、鉄で出来た不思議な船が漂着するというもの。船には円形の窓と、見たこともない不思議な模様が書いてあり、中には外国人と思しき女性が箱のようなものを大事に抱えて乗っていたという。
不気味に思った村人は、その船を女性もろとも海へとまた返してしまったという話です。
文献に書かれたその船の形状から、一部のオカルト愛好家は、それは宇宙船であり、乗っていた女性は宇宙人だと語られています。
右:兎園小説「虚舟の蛮女」日本随筆大成第二期巻一(昭和三年)より 左:江戸時代『兎園小説』より
まだまだ続きます。
UFOといえば、近年、多数のUFO目撃情報で注目されている町があります。
そうです、茨城県つくば市です。
画像:つくば市-wikipedia
つくば市といえば日本でも有数の科学研究所が集まる街の1つです。一説にはNASAをもしのぐ技術が研究開発されているといわれ、それがUFO目撃情報となんら関係しているなんて噂もあります。
さて、このつくば市が茨城県をオカルトの聖地として知らしめた要因の大きな1つとなっているのは間違いありません。
なんと、このつくば市のしたには広大な地下都市があり、そこでは、日本政府が極秘で数々の研究を行っているという都市伝説があるんです。
その研究のひとつとして、遺伝子操作による生物実験が行われているという噂があり、それを裏付けるかのように茨城県では得体の知れない生物の目撃情報が多数報告されているといいます。一時期社会現象になった人面犬もつくば市発祥といわれています。
その他にも、茨城県全域で語られるツチノコの目撃情報や、南極の発祥のUMAニンゲンと類似した生物の目撃例をはじめ、時空のゆがみや、都市伝説:フランス村、そして数々の心霊スポットなど、話を出したらきりがないのですが、
なぜ、こうまで茨城県に集中してるのんでしょうか?
そこには、その土地が関わってきた歴史的な力と、茨城県という土地がもともと持っている力が作用しているのではと思えてきます。
大和朝廷が出来た、古代の日本。その当時茨城県をふくむ、北関東から現在の福島辺りまでは製鉄技術を持った別の大陸由来の強力な部族が支配しており、大和朝廷に強固に抵抗したといいます。
しかしその後、その部族も大和朝廷の体制下に下るのですが、かの地で地震や竜巻などの天変地異が起こる度、その部族の怨念や恐による祟りと考えられた節があり、そのためその土地の要所を拠点に(現在の大甕神社・鹿島神宮・香取神宮)強力な呪詛をかけその力を分散したといわれています。
その分散された力と、呪詛の力が、古来から現代に至るまで色々な物をこの地、茨城県に呼び寄せているのではないでしょうか?
そしてもう1つ、やっぱり筑波山です。
筑波山自体の持つ力もさることながら、はるか昔からその地に鎮座する霊山として、信仰心を含めたさまざまな想いの力が、この地を魅力あふれる不思議な土地へと変えていったのではないでしょうか?
古事記の世界にて国を生んだイザナギとイザナミ
神代の時代、筑波山を生んだ母なる神は、筑波山に対してこんな歌を読んだと常陸国風土記にはあります。
いとしい我が子、 高い筑波の嶺の神の宮よ
天地と共に 月日と共に変わることなく 人々があつまり 食べ物も豊かに実り
それが永遠に続くように そしてそれが時を重ねるごとに栄えるよう
永遠に幸せと楽しみの尽きることのないように・・・
オカルトの聖地などと呼ばれていますが、個人的には、怪しい陰鬱な不思議じゃなく、荒唐無稽でどこか楽しげな不思議が詰め込まれた、まるでアニメや映画の舞台になりそうなワンダーランド的な魅惑の土地という印象をうけます。
古代の物語から、最新科学が絡む都市伝説まで「各都道府県魅力度ランキング」だけでは計り知れない注目すべき土地です。とても1つの記事じゃ書き表せませんね。